12月28日 北九州(夜行バスで出発)  ⇒名古屋
 12月29日 名古屋(高速バス) ⇒高山(バス)⇒中の湯→上高地→徳沢(ビバーク)
高山バスセンターで、バスの乗り継ぎ時間調整のため約2時間待った後、安房トンネル経由で中の湯へ到着。釜トンネルの入り口に設置された登山相談書に入山届を出し、出発したのは    13時25分、釜トンネルを一路上高地へと向かった。久しぶりの釜トンネルは、電灯も付いていて足元も確認できる。以前は、真っ暗な中キャップランプを付けて、至るところ氷が張っていて歩きづらかったが、凍結部分もなく20~30分で抜けることが出来た。
 
釜トンネル入口を振返る
 
釜トンネル出口
トンネルを出て小雪が舞う中15時25分河童橋へ到着。35分発、明神から徳沢へと急いだ。17時30分過ぎ徳沢に到着、直前でキャップランプを使用。徳沢園のすぐ横に冬季の有人小屋がオープンしていて、素泊りで6,000円とのことであった。我々は、暗い中テン場にテントを張り夕食後、20時消灯。
 
上高地 河童橋 
 
徳沢のテン場にて
 12月30 日 徳沢→横尾→横尾根2 のガリー→P5 →P6
4時起床6時30分出発、今日は天気が良さそうである。数か所トレースが消えていた場所があったが、8時10分横尾に到着。冬季小屋の前には、ホースが引かれ水が氷ることなく出ていた。休憩後8時30分出発。涸沢方向に伸びているトレースをたどって進んだ。
 
トレースが消えた中を進む
 
横尾小屋、右手冬季小屋
 左手に圧倒的な迫力の冬の屏風岩を、望みながら進む。横尾尾根の1のガリーと思われる分岐のトレースを通過後、9時45分、我々は、2のガリー分岐からP2、P3のコルを目指しトレースをたどり黙々と登った。
 
2のガリー 先行パーティーを前方に確認
 
P3への稜線を行く
 約3時間でコルに到着、その後ところどころ木登り気味の稜線を進み、いくつかのピークを乗り越した。2500m超えた当たりで森林限界となり前が開け、槍ケ岳が右前方に捕えることが出来た。青空にそびえ立つ槍ヶ岳に感激、このあたりのどのピークがP5かは、詳細ルート図がないため確認できなかった。
 
P5への木登り気味の登り
 
槍ヶ岳を初めて前方に捕えた
 P5付近のピークから先行パーティーが時折確認でき、P6手前付近で先行パーティーに追いついた。それにしても快晴無風でまるで春山のような状況。出発して8時間は経過していて疲れもかなり出てきたが、このパノラマを満喫しながら登った。
 
前方ピークの先行パーティー
 
P5付近からの前穂高岳と北穂高岳
 
先行パーティーと槍ヶ岳・右手に伸びる東鎌尾根
 
前方P6付近の各パーティー
 
この先の左手でテントを張った
 16時も過ぎたためP6付近でビバークすることにした。多少の風はあったが、テン場をならしテントを張ったのは、17時過ぎであった。気温はさすがに下がったが、冬季とは思えない快適な状況な中、持参の焼酎をちびちび飲み静かな冬山を満喫した。
 12月31日 横尾尾根 P6 →稜線→中岳→大喰岳→槍ヶ岳→飛騨沢
3時起床5時30分出発。朝、手持ちの温度計で −17℃ であったが、風もほとんど無く、寒さはさほど気にならなかった。徐々に明るくなる朝焼けの中を、トレースをたどって進んだ。P7からP8にかけての岩稜(横尾の歯)もトレースがありザイルを出すことも無く、なんなく通過した。今日も快晴で、春山ではないかと思うぐらい素晴らしい青空、前方に槍ケ岳を望みながら、快適に高度を上げていった。
 
朝焼けと常念岳
 
P7からP8の横尾の歯、後方富士山と南アルプス
 
朝焼けの槍ヶ岳と稜線
 
朝焼けの前穂高岳と北穂高岳
 
横尾尾根 稜線間近の登り
 
稜線より横尾尾根を望む
 
後方、前穂高岳、奥穂高岳、右 乗鞍岳を望む
 横尾尾根を抜けて9時40分、稜線に出る。天候は良いものの、毎度遭遇する飛騨越しの風が、左の顔に厳しく吹きつける。数分休むと体が冷え長くは休めない。しかし冬季の3000m稜線にしては、良いほうである。中岳12時30分通過、大喰岳12時30分通過
 
前穂高岳・奥穂高岳
 
中岳手前の稜線
 
 
 槍ヶ岳山荘13時00分到着。槍平より空荷で、飛騨沢経由で登ってきた登山者が数人槍ケ岳の山頂をピストンで踏んだ後、下山していった。長めに休息後13時50分、空荷で槍ケ岳の山頂を目指した。
 
槍ヶ岳の山頂を目指す登山者
 
槍ヶ岳山頂にて
 
槍ヶ岳山頂にて
 
槍ヶ岳の穂先の途中から槍ヶ岳山荘を望む
 
槍ヶ岳山頂直下のハシゴを下る
 
飛騨沢への下り
 槍ヶ岳山荘14時15着分戻り。山頂を踏んだら長居は無用である、天候が良いうちに下山することにした。14時25分発。
 前回槍ヶ岳に登頂した際は、千丈沢乗越へ下り途中から飛騨沢へ入ったが、今回は、積雪も意外と多くないようであったため、飛騨沢のトレースをたどって下った。昨日からの疲れで、深めの雪に足を取られながらの下山であった。少しずつガスも出て見通しも悪くなり16時近くになったため2400m付近で暗くなる前にビバークすることにし、17時過ぎ周囲が薄暗くなってテントに入ることができた。30日、31日の二日間は、約10時間行程で疲れがどっと出た。年齢を感じる
 1月1 日 飛騨沢→徳沢→上高地→中の湯 新穂高(バス)⇒高山(高速バス)⇒名古屋(私鉄)⇒大阪南港(フェリー)⇒北九州
3時起床。5時40分出発、真っ暗な中、キャップランプを付け出発。途中空荷で上がってくる数パーティーとすれちがった。槍平を通過後、滝谷の出合付近で、明るくなり、白出沢出合7時50分通過、この辺に来ると積雪も少なくトレースをたどって問題なく歩けた。新穂高のロープウェーイの前から高山行9時50分のバスに間に合う。その後もほとんど待ち時間なし数回乗継して大阪南港へ。食事はフェリーでやっとありつくことができ、風呂もフェリー内で入浴、ほっと一息。昨年の正月は、南アルプスの空木岳を目指したが大雪で撤退した。今年は天候に恵まれ、思うような写真も撮れて充実した山行であった。

   12月28日〜1月2日飛騨高山経由の交通機関及び費用概要

 12月28日  北九州 (夜行バス) ⇒ 名古屋 ………………………………… \ 4,200
 12月29日  名古屋 (高速バス) ⇒ 高山 …………………………………… \ 2,900
 12月29日  高山 (急行バス)  ⇒ 中の湯  ………………………………… \ 1,800
  1月 1日  新穂高 (路線バス)  ⇒ 高山 ……………………………… … \ 2,100 
  1月 1日  高山 (高速バス) ⇒ 名古屋…………………………………… \ 2,900 
  1月 1日  名古屋 (近鉄電車)  ⇒ 大阪難波 ………………………… … \ 4,150 
  1月 1日  大阪難波(地下鉄・ニュートラム)⇒大阪南港 ……………   \ 270 
  1月 1日  大阪南港 (名門大洋フェリー :2等) ⇒ 新門司港  ………………\ 4,900 
  1月 2日  新門司港 ⇒ 小倉駅 …………………………………………… 無料送迎バス

行きのポイント
   名古屋に早く到着する夜行バス便を選ぶことで、高山に早く到着する高速バスに乗車可能。

帰りのポイント
   名古屋から近鉄電車を利用し大阪難波駅へ。地下鉄・ニュートラムを利用し大阪南港に最短で移動できる。但し、乗り換え先の乗車場所
  が知ってないと迷うかもしれないので、注意が必要である。 フェリーが正月期間の下り便で20%OFFだった。 入浴はフェリー内の
  無料浴場を利用、朝風呂もあり(AM 5:00〜)。フェリー内の夕食バイキング  \ 1,500

 Reported by S.Okamura  Photo presented by S.Okamura