月 日(曜日) 天 候  行  動  概  略 
2月4日(土)  晴  別府道の駅着 0:40(1:45就寝
2月4日(土) 起  床 6:20(7:30発)   別府ロープーウェイ駐車場着 7:45(8:05発)
地獄谷着 10:20
遡行開始 10:40  稜  線 13:50  山 頂 着 14:20(14:45発)
駐車場着 16:20  駐車場発 16:40  北九州着 19:50
 今回は6人パーティで山行を楽しんだが、全員が高齢者で、全くの初心者もいた。 それでも雑誌(岳人)で見た「九州の冬山でピッケル登山」が出来る。というふれこみを信じて、北九州から2時間半で夜の高速を飛ばして鶴見岳までやってきた。 天気は期待できそうだ。朝夕の冷え込みは厳しかった。街中には全く雪はなかったが、鶴見岳が近づいてくると国道にも残雪が幾筋にも残っていた。夜の12時を過ぎているのに、スリップして路肩に停車している車もあって、運転は緊張してしまった。初めての雪道で、スタッドレスでない車の運転はさすがに怖い。別府高原の駐車場には入れなかったので、街中に戻って「道の駅」の駐車場にテントを張って一晩を過ごした。 一晩中、風の音が気になって、朝も6時頃から目が覚めてしまった。
 移動後、すぐに「別府ロープウェイ」の駐車場に着いた。町中からも本当に近い。駐車場を出て、さっそく道を間違って車道に出てしまったが、林道を急ぎ足で登り返して、2時間以内で地獄谷の入口まで来た。標高も1375mあるので、十分な積雪があれば申し分なく冬山のトレーニングができそうである。
 
別府ロープーウェイ駐車場を出発
 
林道に出たら左方向に上る
 
一つ目の砂防堰堤
 
林道にも雪が積もっている
 
林道から国東半島方面を眺める
 
別府市街地
 
二つ目の砂防堰堤
 
三つ目の砂防堰堤
 
正面に内山を望む
 
四つ目の砂防堰堤
  
鶴見岳北側斜面と地獄谷と呼ばれる谷を見上げる(四つ目の砂防堰堤)
 
本日の登攀者達
 
最上部の砂防堰堤へ
 天気も快晴だ。別府にある「地獄谷」だが、噴気孔がどこでもあるわけではない。尾根筋はるか上に、噴気孔が一ヶ所あるが、出発地点からは見ることはできなかった。堰堤に降り立った所で、アイゼンを付けて、急なガレ場の谷を、上部を目指してひたすら歩き始めた。雪がもっと多ければ面白かったと思うがそれなりに楽しむことができた。薄く積もった雪に、谷筋全体が薄皮で覆われたようだ。 上部からの落石はない。自分達が石を落とさないように気をつけて、2時間近く歩き続けた。 所々、窪地には雪が吹きだまって、雪山らしい雰囲気を醸し出していた。
 
登攀装備を装着後出発
 
雪が少なく足元が安定しない
   
 
石を落さないよう細心の注意を払って登る
 
場所によっては雪の吹きだまりがある
   
 
眼下に最終砂防堰堤を見る
 
急峻なガレ場を登る
 
 
広大な河原のような谷筋を登る
 そして、行く手に一枚岩の巨大な斜面(谷筋)が見えた。直ぐには上部の様子はわからなかったが、下部の簡単そうな岩場を目指して近寄って行った。 当然、登るつもりだったが、スラブの一枚岩に雪がついているだけで、雑誌の記事通り、直登は無理だと判断して、側面の急な雪混じりの草付きに近寄って、上部を仰ぎ見た。 部分的に見るだけだったが、かなり急な迫力のある岩の斜面(滑り台)だ。「面白そうだ」と思ったが、近づけなかった。
 
正面に巨大なスラブの一枚岩が見える
 
スラブの先が見通せない
 その草付きの登りも、急斜面で慎重な行動を余儀なくされた。確保地点が無いので、厚手のハーケンを打ちこんで支点を確保して、順にプルージックで登ってくるようにした。しかし、全員が必ずしも要領を得た行動をしてないのが気になった。大人数が揃って行動する時、全員が最低限度の技術と安全意識が無いと、こんな場所でも十分危険だ。 確保している尾根筋から上部谷筋を見渡すと、どう見ても急なスラブの一枚岩のようだ。岩場を越えて、行ってみたいと思ったが、次回だ。順次、確保用のロープを利用して上がってきたが、一人が立ち往生してしまった。何とか、指示をして無事ことなきを得た。
 
草付の急斜面を慎重に登る
 
巨大な一枚岩を敷き詰めた谷筋にしばし見とれる
 
後続を確保する
 その後は、藪こぎだけで、縦走路を目指して灌木の中をひたすら上を目指して歩き続けた。足元は、雪なのでまだ良かったが、やはり藪こぎは、煩わしい。蒸気の立ち上る、噴気孔を近くに見ながら、爆撃の跡のような雪混じりの斜面を通り過ぎて、やっと稜線に出た。 6人で行動したが、4時間ほどで遡行を完了した。
 
木登り状態での藪こぎ
 
 
蒸気の立ち上がる噴気孔
 
爆撃の後のような斜面を足早に通り過ぎる
   
 
最後の藪こぎ
 
稜線まじかだ
  振替えるとかなりの高度感だ
  内山方面を眺望する

内山そして左奥は由布岳を望む事が出来る
 
鶴見岳山頂のテレビアンテナサイトを見上げる
 
雪谷遡行を無事に終えて(鶴見岳山頂)
Reported by K.Mizoo  Photo presented by K.Mizoo & K.Akazawa