8月21日 登山口6:15発 朝方は小降りになったので出発、中房温泉登山口には、雨にも関わらず多くの登山者。
 
第三ベンチにて
 
富士見ベンチ                        合戦尾根にて、名物の“すいか”を食する約2名、休憩中の家族連れが目立つ。
 
合戦小屋
 
燕山荘AM10:30 大天荘14:00着 遅いと思ったらほぼコースタイム通り、燕山荘の方に“天候は前線の動き次第ですが、時間的には問題なし”と言われ燕山頂は踏まずに大天井へ。
 
大天荘前にて
8月22日 大天荘6:00発 蝶ケ岳ヒュッテ14:00小屋の天気情報では霧のち晴れで回復傾向との事、よって6:00出発。風は強いものの、尾根の向きが変わればぐっと和らぎ、時折陽射しも浴びて、常念小屋までは快適な稜線歩き。小屋から頂上までは急登、一時間を要してやっと着いたかなと思ったらそれは偽ピーク、なので中高年はビタミン補給をして更に数十分後にやっと到着。晴天であれば、右手に槍、穂高連峰が臨めるはずが、3000メートル峰のピークが全て雲に覆われて残念也。常念岳の急な下りで、唯一“前穂”がちらりと見えた。
 
常念岳山頂にて
 
常念岳山頂にて
 これより更に標高が下がって蝶槍まで樹林帯の下にはトリカブト、シモツケソウウサギギク、ウメバチソウ、ハクサンフウロなどのお花畑が広がる。時期が早ければニッコウキスゲ、コバイケイソウの群落が素晴らしいのでは…蝶槍を過ぎれば一時間弱で 蝶ケ岳ヒュッテへ到着。
 
蝶ヶ岳山頂にて

 

 
蝶ケ岳頂上から常念、大天井方面を望む
 8月23日 蝶ケ岳ヒュッテ6:00発 徳沢園8:50着 予報では曇り雨、上高地も午後雨なので6:00出発.小屋からの下り始めはハイマツとシャクナゲの中、続いて点在するお花畑でクルマユリ、ゴゼンタチバナなどを見る。長塀尾根の下りは徳沢に近づく毎に急。時折小雨で遠くに雷の音も聞こえたが、徳沢園でさっそくソフトクリームを食べる。
 
 
徳澤園にて
 徳沢園から2時間後に上高地着。バスターミナルで整理券を頂いてから上高地アルペンホテルで入浴、散策、食事。
 
河童橋にて
山行を振り返って

平均年齢6?歳の3人で初の小屋泊り縦走を初体験。事前にそれなりのボッカトレーニングは行ったものの、悪天候やトラブルを予測すればやはり不安はある。 しかし、“大先輩のTさんもいることだし、特に難しい所もなく、基本、歩けば着くコースではある、また歳相応の中高年登山の山行形態としてありかな”と。 結果、小屋では食事も充実し、携帯の充電も可能、パソコンも使える−実際下山後のビジネスホテルを検索できた。 つまり下界の便利さは備えている。とすれば、後は、登山者自身の体力と余裕を持った計画であれば、今後も継続して登山を続けられるのではないか。不思議な事と云えば、今回の縦走では、2名から大天井〜蝶ケ岳までは行ったことがない、と聞いていた。 ところが、蝶ケ岳ヒュッテの玄関の戸を開けたら2名は“既視感に捉われた”と思いきや、それは五年程前のれっきとした記憶だった。 つまり二人で全く同じルートを歩いて夜中強風にさらされ、テン場からヒュッテへ逃げ込んだ記憶が、戸を開けたと同時にやっと蘇ったと云う訳で、脳の老化なのか、それとも多くの山行の上書きのし過ぎなのか?おそらく五年後、同じコースを歩いたとして、その時は…また初体験?

山行中気づいたこと
1. 携帯はドコモが比較的繋がりやすい。
2. 小学生位の男子が蝶ケ岳ヒュッテの診療所で高山病の診断。
3. 常念小屋から大天井へ向かう登りで女性におもちゃのような紐でビレイをした男性がいたが、なんでもない
  登山道で女性は既に恐怖感にさいなまれているのか、ちっとも動かない。その後どうしたんだろう?
4. 上高地での8月の事故情報を見ると、20日過ぎまでで既に20件以上の事故と行方不明者、内、槍、穂高連峰
  の転落、滑落が大半を占めているが、上高地から単独で蝶ケ岳へ向かった女性も行方不明とある。
                                     以上を参考に事故回避に努めたい。
 
 Reported by R.Katou  Photo presented by R.Katou