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  7日  日本を出発、バンクバー経由でカルガリー空港に到着。ここで荷物が2時間近く出てこず、よくあることらしいが、出鼻をくじかれた。レンタカーを借り一路キャンモアへ。事前に予約をしていたモナークB&B(民宿)で宿泊。8日、キャンモアのダウンタウンにある登山用品の店(9:00開店)で地図とガスボンベを購入、ヘリコプターの発着場所であるマウントシャークの駐車場まで未舗装の道路を約1時間走らせた。12日以降宿泊するモナークの小川さんに依頼しヘリコプターとハインドハット(山小屋)の予約をしてもらっていたため問題なく入山することができた。

※ モナークB&B(民宿)情報 http://www.monarchbandb.com
      オーナーの小川さんに色々とアドバイスをいたたき助かった。
    一泊一室朝食(ご飯とみそ汁とおかず)付きC$135(一室ベット2のため1名C$67.5)二泊を原則とする。
              Alberta Canada,T1W1H4 Tel 1 (403)678-0500 Fax 1 (403)678-2566

 
キャンモアの町からスリーシスターズを望む
 
へりよりSpray Lakes Reservoirを望む
 
ヘリよりMarvel LakeMt.アシニボインを望む
 
ヘリよりBryant Creek Trailを望む
 ※ アシニボイン・ロッジまでのヘリコプター情報 http://www.canadianrockies.net/assiniboine/helobook.html
      ヘリコプターの料金1名往復C$300  2名で料金$600 +ハインドハット(山小屋)料金1泊C$25 4泊2名でC$200
    ヘリコプターは、マウントシャーク•ヘリポートより日曜、水曜、金曜の午後12時30分出発。
    荷物の重量制限:一人40ポンド(18キロ)まで、超える場合超過料金がかかる。
 ※ アシニボイン・ロッジ情報 http://www.assiniboinelodge.com
  8日  ヘリコプターで十分前後、広大な湖と山々をあっという間に越えてアシニボイン・ロッジのすぐ近くのヘリポート発着場に13:40到着。ロッジを14:00出発。
 
アシニボイン・ロッジ
 
アシニボイン・ロッジ前より
 今日は、ハインドハットを目指しレイク・メイゴッグ湖沿いの遊歩道を圧倒的な存在感でそびえるアシニボインを前方に望みながら進む。下部岸壁のガリーを15:30頃通過。ここまでのルートは間違ってなかったのだが、正面左手の岸壁には、どう見てもルートがありそうでないと判断し、非常に悪いガレ場を右にトラバースしながら登っていったが17:00 2600m付近まで進んだ時点で上部岸壁を突破出来そうもなくルートが誤っていると判断し下山することにした。
 
非常に悪いガレ場を右にトラバース

雷雨の中の虹
  ここで私は、気の緩みか、岩に足を取られ転倒、両手親指は血だらけと左膝を打撲、歩行には、支障がないため持参していた救急用具で応急処置し下山。19:00頃より雷が鳴りだしその後雨、アシニボイン・ロッジに19:30到着。ハインドハットに泊まる予定でテントは、軽量化のため車に置いてきた。アシニボイン・ロッジで溝尾さんの交渉により裏の物置小屋を提供してもらい今夜の寝ぐらを確保することができた。ただ蚊が多いのは、意外であった。日が落ちて気温が下がると蚊は、姿をけしたので助かった。ルートを誤って下山してきたためロッジのスタッフが心配してくれ熱心にハインドハットへのルート詳細をアドバイスしてくれた。ちなみに英語は、溝尾さんが堪能であるため私は、説明をまた聞きしてルートを確認した。
 
現地で入手したルート図
正面下部岸壁に、Aより登り込み、バンド伝いに
左にトラバースしBハインドハットへと登る
 
  9日  8:30ロッジを出発、また昨日到達した一つ目のガリーを通過後、前方の岸壁の右手にある二つ目のガリーに到着10:00通過、よく見るとトレースがところどころ確認できた。岸壁のバンドつたいに進むのだがルートが不明確で足場もガラガラで悪く、ルートファイティングに手間を取りながらもどうにか下部岸壁の滝の下を渡り一服
 
下部岸壁直下 正面アシニボイン
 
正面下部岸壁バントの手前
 岸壁と雪渓の左の堺境沿いに登り、上部のガレ場に出るとトレースがところどころ確認できるので上へ上へと進む、前方にアシニボインの峰が見えてくる。右手の大きな台地の上にハインドハットの小屋がある。小屋に14:40到着。かつぎ上げたビールを雪渓で冷やし乾杯。小屋では、2名のカナダ人パーティーが後で帰ってきて、昨日山頂を踏んだとのことでルートについて資料と共に詳しく教えてくれた。お礼も兼ねて持参したオニオン入りの味噌汁を作りふるまうと好評であった。ハインドハットの小屋には、下段に6枚、上段に4枚分の厚めのマット、流しに食器や鍋、ガスコンロも使用でき、居住性も良い状況である。初めからこの情報があれば、かなりの装備の軽量化が図れたのだが。カナダ人パーティーの情報で、現在アシニボイン山頂への正面左側リッジのノーマルルートは、アイゼン・ピッケルは不要。岸壁上部、レッドバンドの帯状岸壁とグレーバンドの帯状岸壁(現地入手ののルート図参照)の通過とリッジに出た後、一か所やや困難なところがあるとの情報を得た。
 
ハインドハット小屋内
 
上段ベットより入口方向
10日   4:30起床5:35ハインドハット小屋を出発。まだ暗いが今日も天気はよさそうである。キャップランプを付け尾根に沿ってトレースを追って取りつきのガリーへ6:30到着。いよいよ岸壁に取り付く。3級から4級の簡単な岩登りといった感じで足元は、ガラ場でやや悪い、黙々と登っていく。
 
アシニボイン取り付き付近 6:20
 
7:30
 
8:10
 
レッドバンドのガリーの抜け口 9:03
  レッドバンドは、赤茶けた帯状岸壁、一目でそれと確認でき比較的左の登り安そうなガリーに取り付く。抜け口にハーケンも確認でき懸垂下降の支点も確認できた。 9:00頃通過、これより前方にグレーバンドの帯状岸壁がそびえ立つ。グレーバンドを右トラバース気味にすすむとバンドの切れ目が見えてくるのでそこを目がけて登って行った。とにかくガラガラで足場が悪く落石をしないように神経を使って登る。数か所の懸垂用の支点を確認。グレーバンドを抜けた付近より左にトラバースしリッジへ乗り移るとここからは、3級から4級の快適なリッジ登攀となる。アドバイスでやや困難なところに差し掛かった。回り込みから乗り越すのだがザイルを出すほどではなかった。
   
快適なリッジ登攀 9:24
 
前方山頂 9:36
 
アシニボイン山頂 9:40
 
下山 懸垂下降
 
山頂付近
 
山頂付近よりレイク・メイゴッグ(湖)とアシニボイン・ロッジを望む 左の上 ナブ・ピーク
山頂付近の稜線もほとんど雪がなく無風快晴の快適な岩稜が山頂まで続いた。9:40山頂にハインドハットを出て約4時間で到着。写真を撮り一服して10:00頃より下山。要所要所に下降用の支点あり結局11回懸垂下降を行い小屋に14:50到着。下山に約5時間を要し、本日は9時間行程であった。ハインドハットの予約は、明日まで取っていたものの山頂を踏んだ今、とにかく下山しようということになり、明日は下山することにした。 
 
後方アシニボイン 14:30
 
ハインドハット    トイレ
  11日  6:30ハインドハットを出発、今日も天候が良い。出発直後に日の出を正面に見ながらの下山となった。
 
朝日に照らされるMt.アシニボインと雪渓
 
11日 日の出
 
前方 レイク・メイゴッグ
 
下部岸壁の滝の下部を渡る
 
下部岸壁のバント伝いに進む
  下山は、ガラガラの登ってきた道を下ることになる。ルートは確認しているが、それにしてもまた神経を使いながらの下降となる。岸壁を通過して下のお花畑付近につくとホッとする。周囲の花を写真に撮りながらの山行。ただ蚊がやたらと多いのには、いい加減いやになる。
 
 
中央右下部に雪渓より流れ落ちる滝
 アシニボイン・ロッジに10:50到着。目の前にアシニボインを眺めながら、ビールとワインを注文しロッジのベランダで数時間くつろいだ、幸せなひと時であった
 
アシニボイン・ロッジでビールとワインでくつろぐ
 
くつろいでいるロッジ前のジリス
 
アシニボイン・ロッジから見たMt.アシニボイン
 ロッジで宿泊の交渉をしたが、満室のため通常貸し出しはしていないテントを特別に貸してくれたので、午後レイク・メイゴッグキャンプ場までまた戻ってテントを張ることにした。 蚊の襲来を交わしながらテント泊で今日は、無事終えることができた。
 Reported by S.Okamura  Photo presented by S.Okamura